社労士(社会保険労務士)の合格率推移と難易度から考える学習法


士業系の国家資格でも人気の資格が社会保険労務士です。同じ士業系国家資格と比べても、受験者が多くかなりの人気資格であることは間違いないです。人気の理由はいろいろありますが、一つは企業で活かせる資格であること。資格を取得して独立・開業もいいですが、今働いている会社やこれから転職したい先で活かせるところがメリットです。また、近年は働き方について様々な規制や労働問題などもあるので、そういったシーンでも活躍の場は広がっているので有望視されてるのではないでしょうか。

ここでは、そんな人気の社労士資格合格を目指すにあたり、まずは社労士試験はどんなものか?を知ることから始めます。平成も終わろうとしているので平成元年の第21回試験から平成最後の第50回試験社労士試験の合格率をチェックあわせて難易度も分析しつつ、そこから導き出せる学習法を導いてみたいと思います。

これから社労士を目指そうと思われてる方や何かキャリアアップを目指されてる方は、是非チェックください。

平成に実施された社労士試験の合格率

実施年(回) 受験申込者数 受験者数 合格者数 合格率
平成元年(第21回) 14,081 9,918 1,237 12.5
平成2年(第22回) 15,758 11,063 1,176 10.6
平成3年(第23回) 18,760 13,490 1,298 9.6
平成4年(第24回) 21,587 15,984 1,567 9.8
平成5年(第25回) 25,672 19,088 1,867 9.8
平成6年(第26回) 29,817 22,693 1,532 6.8
平成7年(第27回) 31,989 24,430 1,754 7.2
平成8年(第28回) 34,687 26,513 1,941 7.3
平成9年(第29回) 35,978 28,124 1,991 7.1
平成10年(第30回) 39,415 30,816 2,327 7.6
平成11年(第31回) 45,455 35,894 2,827 7.9
平成12年(第32回) 50,689 40,703 3,483 8.6
平成13年(第33回) 54,203 43,301 3,774 8.7
平成14年(第34回) 58,322 46,713 4,337 9.3
平成15年(第35回) 64,122 51,689 4,770 9.2
平成16年(第36回) 65,215 51,493 4,850 9.4
平成17年(第37回) 61,251 48,120 4,286 8.9
平成18年(第38回) 59,839 46,016 3,925 8.5
平成19年(第39回) 58,542 45,221 4,801 10.6
平成20年(第40回) 61,910 47,568 3,574 7.5
平成21年(第41回) 67,745 52,983 4,019 7.6
平成22年(第42回) 70,648 55,445 4,790 8.6
平成23年(第43回) 67,662 53,392 3,855 7.2
平成24年(第44回) 66,782 51,960 3,650 7.0
平成25年(第45回) 63,640 49,292 2,666 5.4
平成26年(第46回) 57,199 44,546 4,156 9.3
平成27年(第47回) 52,612 40,712 1,051 2.6
平成28年(第48回) 51,953 39,972 1,770 4.4
平成29年(第49回) 49,902 38,685 2,613 6.8
平成30年(第50回) 49,582 38,427 2,413 6.3

30年分の受験者申込者数・受験者数・合格者数・合格率を列挙してみました。今でこそ5万~7万人程度の申込がある社労士ですが、平成元年ではまだ1万人台の申込だったのが驚きです。第一回の試験から平成元年までを見直しても1万人から2万人の間の申込者数でったのが、平成4年ごろから数千人単位で一気に申込者数が増加してるのが分かります。

それに伴い合格率もそれまで10パーセント強だったのが、一気に一けた台まで下落しています。平成10年以降からは申込者数も4万人を割ることなく平均して5万人から6万人程度で推移。合格率も平均7から8パーセントで推移しています。

時代を振り返ると平成5年のあたりから申込者数が増加したのは就職氷河期と呼ばれるころに合致しているように思います。わたし自身も就職活動の頃はまだましな頃だったと思いますが、就職浪人や士業系へのダブルスクールなどが流行っていました。一時の熱は冷めたものの根強く人気のある資格であることはこの表からも分かります。また、直近の5年で合格率をみるとやや低めの傾向であります。出題傾向の影響もあってのことだと思いますが、メリハリの利いた出題によりふるいにかけられやすくなっているように思われます。

受験申込者数は直近5年でみるとやや減少傾向ではありますが、それでも他士業と比べると多いです。合格率の推移を見ても分かるように、他士業の合格率と比較しても幾分難易度は低いことも人気の一つであると思われます。また、年金や労働に関することなど身近な問題であり知っていて役に立つことも人気の一つではないかと推測されます。

社会保険労務士の資格難易度とその理由


人気資格の社会保険労務士ですが、では実際にどれほどの難しさなのかを見ていきます。
まず単純にどれぐらいの学習時間が必要なのか?というところでみていきますと、約800~1,000時間といわれています。1年で合格を目指すとして、1日約3時間勉強する計算になります。以下、1年ストレート合格を目指すとした時の、目安時間を表にまとめたのでチェックください。

資格名 目安学習時間 一週間あたり 1日あたり
社会保険労務士 800~1,000時間 約16~20時間 約2.3~2.9時間
司法書士 2,000~3,000時間 約40~60時間 約5.7~8.6時間
行政書士 600~1,000時間 約12~20時間 約1.7~2.9時間
中小企業診断士 1,000時間 約20時間 約2.9時間

他人気士業との目安学習時間を列挙してみましたが、司法書士資格は別格とみてそれ以外は差はないイメージです。ただし、学習する内容・範囲が異なりますし試験形式も異なるので単純に同程度の難易度であるとは言い切れません。補足で合格率を申しますと、司法書士が約3パーセント、中小企業診断士が約5パーセント、社労士・行政書士は7パーセント前後が目安となります。司法書士は目安学習時間も多く、時間がかかることから他資格と比べても突出していますが、それ以外は試験内容・範囲は異なれど難易度としては差がないように思います。とはいえ、難関資格であることは間違いないので、どう難しいのかを掘り下げてみます。

社会保険労務士が難しい3つの理由について

大きくは3つの理由が挙げられると思います。

試験範囲が広い!試験科目は10科目と多い

まず挙げられるのは、試験範囲の広さです。「労働基準法」「労働安全衛生法」「労働者災害補償保険法」「雇用保険法」「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」「労務管理その他の労働に関する一般常識」「社会保険に関する一般常識」「健康保険法」「厚生年金保険法」「国民年金法」と全10科目。。。さらに広いだけでなく、各科目の中から細かいところからも出題があるので厄介です。
また、あまりに範囲が広いので次の科目を学習している内に前に学習した内容が抜けていくということも度々発生しますので、学習の仕方も工夫が必要です。

各科目基準点をクリアが必須!かつ、全科目合計で7割近く得点すべし

その次は試験の合格判定です。各科目の難易度・合格基準点はその年で違いますが、各科目基準点をクリアして、かつ、全科目合計で7割近く得点しなければなりません。単純に「70点以上なら合格」というようにどこで得点を稼げるかが考えられる試験であれば得意分野を伸ばすなども検討できますが、社会保険労務士に関してはそうはいきません。全科目バランスよく得点して初めて合格できるというのが難易度を挙げている要因だと思います。

学習時間の確保と効率的学習が必須

学習時間の確保についてですが、これは社会保険労務士に限らず他の資格試験についても言えることではありますが、あえて理由に挙げさせていただきました。理由1でも述べたように社会保険労務士は試験範囲が広いです。それを苦手科目を作らないように、全科目バランス良く学習する必要があるので相当な時間が必要になります。ですが、実際には社会人の方は時間を確保するのが難しいというのが現実です。
時間の確保と同時に全科目をバランスよく学習するには効率的な学習が必要になります。その効率学習を試験までの一定期間まで継続することも容易ではありません。途中で挫折することもあると思います。そういう意味でも学習時間の確保と効率学習ができるかどうか!が合格率を左右してるともいえると思います。

社労士資格の合格率・難易度からみえてくる学習方法とは?


ここまで社会保険労務士の合格率推移と難易度についてまとめてみました。合格率は5~10%程度で推移し、他資格と比べても難易度は高い部類に入ります。合格率に目が行きがちですが、社会保険労務士を目指すにあたり、まず理解しておかなければならないのは、試験そのものは相対評価の試験であることです。つまり、合格ラインは設定されているのでそのボーダーを越えないと合格できないということです。極端な話が、一科目でも合格基準を取れなければ不合格となってしまうのです。

先にも難易度が高い理由に挙げてるように、社労士試験は学習範囲が広く、且つ各科目が基準点を越えなければならないというところがポイントです。各科目をいかにバランスよく得点できるか、苦手科目を作らないことが合格への近道だと思います。

では、どのように学習していくのが良いのかというところになるのですが、越えるべきポイントは「試験範囲の広さ」「各科目が合格基準を越える」の2点です。1つめが「試験範囲の広さ」ですが、全10科目を一巡するだけでも相当な時間がかかります。まずはインプットから始まり、反復学習で知識の定着、そして問題集でアウトプットを強化する。そんなイメージで全科目をやっていくのはかなり大変です。ですので、各科目を如何に効率よく学習する、つまりはポイントを掴むことが重要です。次に「各科目が合格基準を超える」ためには、広い試験範囲の中から試験傾向を分析して確実に得点できるようにすることが重要となります。

この2点を考えていくなかで、且つ自分自身の使える時間を考えるとやはり独学では厳しいのではないかと思います。おすすめはやはり、通信講座やスクールの講座になります。独学では、広い試験範囲のなかで何が重要なのか?どこが試験問題で重要なのか?などが把握するのが難しいです。試験に近づくにつれて見えてくるものもありますが、それでは時すでに遅しということにもなりかねません。

もう一つおすすめする理由としては「時間の確保」の問題です。社会人の方であれば一日に数時間の学習時間を作るのは厳しいですし、気持ちはあっても長期的に遂行できるかとなればわからないです。そいうった意味でも、しっかりとした学習カリキュラムと試験対策のノウハウを持つ教育機関の講座等を利用するのが結果、合格への近道になると考えます。これから社労士を目指されるかたの参考になれば幸いです。

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