社会保険労務士 独学で挑戦!の前に知りたいデメリットと合格率の話

社会保険労務士を目指すにあたり、そのアプローチは大きく2つに分かれます。一つは自身で教材を購入して学習していく“独学”。もう一つは通信講座や通学講座などで学習するタイプです。

わたしも過去に2度受験した経験(2014年・2015年)があります。結果は落ちてしまいました。その時、私がやっていたのが“独学”の勉強方法です。その時の経験から独学の難しさはよくわかります。だからこそ、独学で社会保険労務士を目指す方には知ってほしいことがあります。

ここでは独学挑戦のメリット・デメリットと独学受験と合格率の関係について考えてみましたので、参考にしてください。

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独学のデメリットを再検証してみる

独学のメリットであげられることは、まず “学習にかかる費用が安くすむ”ということでしょう。基本テキストと過去問、判例・通達問題集など大雑把に見ても10,000円ぐらいで教材は揃います。もう少し細かく単元ごとの問題集など購入しても3万円ぐらいまでにはおさまるでしょう。そして、好きなタイミング、好きな時間に学習できるということ。とまあ、皆さんメリットに強く引かれるから独学を選ぶのですから、あえて詳しい説明は要らないですね。

独学に対する教育業界や受験経験者の評価は、否定的な意見がほとんどです。しかし独学で合格を勝ち取る人も実際にいるわけですから、可能性がないとは言えません。

成功への扉は、良い面ばかりを見るのではなく、そのデメリットやネガティブな意見を理解することで開かれることもある思います。

東大受験のドラゴン桜木先生も、こう言ってました。
「喧嘩に強くなりたければ、まずは己の弱さを知ることだ」

では、さっそく見てみましょう。

デメリットその1. 学習範囲が広く、要点が掴めない
社労士試験の学習範囲は恐ろしく広いです。したがって独学での合否を左右するのは、テキストの情報量と言われています。ところが、はじめて資格にチャレンジする人に学習ポイントなど分かるはずもなく、独学者がより合格に近づくためには、何冊もの市販テキストを買い、膨大な情報を記憶するほかありません。また、自分の学習が正しいのか、間違っているのかすらも判断できない状況で学習を続けるのには相当な意志の強さも必要です。

かたや各資格学校では、「合格に必要なところだけ」に学習範囲を絞って合格率をあげるので、試験に影響しないようなところに時間をかけることはありません。使用するテキストも、関連知識を隅々まで網羅するのではなく、合格するために必要なものを厳選して編集されています。合格するための学習方法が確立されてると言ってよいでしょう。

デメリットその2. 教えてくれる人がいない
社労士資格を目指して学習を始めるとすぐに分かるのですが、分厚いテキストには見慣れない専門用語が頻繁に登場します。役所や一般企業で労務関係仕事をしている人はある程度理解出来るかもしれませんが、それ以外の部署で働く人にとっては言葉の中身から学習していかなくてはなりません。さらに独学を進めていくと、理解できないところが幾つも出てきます。

はじめて耳にする用語に、複雑な事例。時間ばかりが過ぎて行く焦りに、分からないところを飛ばして学習することの残尿感。わたしも膨大な学習範囲を前に、気が遠くなる思いがしたのを覚えています。とにかく、自分で時間を区切ってどんどん前に進めていくことで何とか全般を網羅できましたが、ポイントを押さえきれない結果“中途半端な状態”で終わっていたのだと今振り返れば思います。

独学の場合は、要点やポイント、用語の意味などすべて自分で解決しなければなりません。教えてくれる講師などがいれば、答えにたどり着くスピードは上がりもっと集約した効率の高い学習ができたのではないかと思います。

デメリットその3. 最新の受験情報が不足しがち
社労士試験では、その対象となる法律が毎年のように改正されます。当然試験問題にも影響するため、最新情報を入手出来ないとなると、長い時間をかけて覚えた知識が全く無駄になることになってしまいます。

独学者が最新の改正情報を得るには、月刊の社労士専門誌やインターネットを利用するしかありません。社労士テキストが発売されるのは11月頃から翌年の1月頃ですが、法令は試験年の4月時点のものが反映されるため、新テキストの発売から4月までの期間にブランクが生じます。この期間に改正された法令は、資格学校であればタイムリーに提供されますが、独学者は自力で情報収集しなければなりません。しかも改正情報をどのように応用すればよいかは、どのテキストにも載っていないし、誰も教えてくれないのです。

こうした法改正の情報もそうですが、直前の試験対策問題なども独学では入手しにくいです。通学・通信講座であれば必ず試験本番前に予想問題や対策問題などで仕上げにかかりますが、独学では個別に申し込むなどしない限り対策は出来ませんので部分的にでも外部の教材や講座を活用するのがベターだと思います。

社会保険労務士資格の合格率が低いのは独学者が原因?

社労士試験は合格率が一桁台の難関であることは、資格を取りたいと思っている人なら誰でも知っています。その狭き門が社労士のステイタスを押し上げているようにも思えます。

社労士試験の受験資格は、司法試験や医師国家試験に比べると、かなり緩いと言えます。逆に言うと多くの人に道が開かれているわけですが、このことが合格率を下げているとも考えられます。

どういうことかと言うと、「就職や転職に有利そうだから受けてみようかな」「何となく独学でいけそう」みたいな乗りの人が受験者の分母を拡げているのではないかと思うのです。

その思わせる理由は次のとおりです。

理由その1. 社労士試験は出願者が多いが、辞退者もメチャ多い
弁護士になるための「司法試験」や、医者になるための「医師国家試験」が超難関国家試験であることは誰でも知っていますよね。では、それらと社労士の受験状況を比較してみましょうか。

【第111回 医師国家試験(2017年)】
・出願者 9,959人 ・受験者 9,618人 →受験率 96.57%

【司法試験(2017年)】
・出願者 6,716人 ・受験者 5.967人 →受験率 88.84%

【第49回 社会保険労務士試験(2017年)】
・出願者 49,902人 ・受験者 38,685人 →受験率 77.52%

社会保険労務士試験では、出願者した人の22%を超える11,217人が受験していません。医師国家試験や司法試験の受験資格ハードルは社労士のそれとは比較にならないほど高いものがありますし、そこに至るまでの受験勉強や専門的な研修過程など、想像以上のものがあるでしょう。だから、簡単に試験をすっぽかすことなんてできないんです。

一方の社労士試験受験者は、資格条件が違うとは言え、出願者数は司法試験出願者数の7倍強もあります。それだけチャレンジしやすく、手の届きそうなイメージがあるのかもしれません。(実際、わたしもその一人ですが)そのイメージが受験者を独学に向かわせやすくしていると考えることもできます。

社会保険労務士と同じく人気の国家資格の受験状況も参考までに掲載しておきます。ほぼ同じような現象が見られます。

【行政書士試験(2016年)】
・出願者 53,456人 ・受験者 41,053人 →受験率 76.8%

【宅地建物取引士資格試験(2017年)】
・出願者 258,511人 ・受験者 209,354人 →受験率 81.0%

理由その2. 資格学校の講座受講者の合格率は高い
今度は、それぞれの合格率を比較してみます。

【第111回 医師国家試験(2017年)】
・受験者 9,618人 ・合格者 8,533人 →合格率 88.71%

【司法試験(2017年)】
・受験者 5,967人 ・合格者 1,543人 →合格率 25.85%

【第49回 社会保険労務士試験(2017年)】
・受験者 38,685人 ・合格者 2,613人 →合格率 6.75%

こうして合格率だけを見てみると、社労士試験の合格率の低さが飛び抜けています。しかしこの合格率の低さの要因は、合格者数に対して受験者数が多いことにもあります。

受験資格のハードルが低い分、軽い気持ちで出願する受験者も多いはずです。とりあえず出願したものの、いざ学習してみると、その難しさに圧倒されてたちまち挫折する。参考書を数冊買った程度なので辞めても惜しくない。そんな構図が11,217人もの受験辞退者数に見え隠れはしませんか?

そして、辞退者の多くを占めるのが独学者ではないかと。

その根拠として、通信講座受講者の合格率を紹介します。

【講座受講者の合格率 ※フォーサイト通信講座の場合】

→2017年合格率 21.37%

<参照>フォーサイト公式サイトはこちら

講座で学習した人では、合格率がぐっとアップしてるのがわかります!この数値は、フォーサイトが全受講者にメールアンケートを送って集計したものですがある程度の指標にはなると考えます。他社の傾向は詳しくは分かりませんが、各社実績などを見る限りやはり高い数値だと予想されます。このように、何かしらの講座などで受講される方は、時間とお金をかけて試験に挑戦する姿勢があるから離脱するとは考えにくく、辞退者の多くは独学や軽い気持ちで申込された方になるかと考えます。

それでも独学で挑戦しようとする人へ

独学での挑戦の厳しさばかりを並べて申し訳なく思います。しかし自分の経験を振り返ってみても、やはり独学は厳しいです。営業職として忙しい毎日を送るなかで、慣れない世界の学習は「灯台のあかりの見えない暗く広い海に、小さなボートで漕ぎ出すような」気持ちになったことを思い出します。今振り返れば、時間を無駄にしたと思いますし、自分自身「社労士資格を絶対とる」という覚悟が弱かったのかとも感じています。

おこがましいですが、管理人から独学で挑戦する人へ提案があります。少しでも参考になれば嬉しく思います。

提案その1.  合格目標年を設定し、受験計画を立てる
まずは合格目標年度を設定します。管理人が1回目の受験で学習を始めたのが試験年度の1月からでした。漠然と一発合格を目論んだ1年目の挑戦は惨敗でした。習得能力や期間の短さもそうですが、敗因のひとつは計画性です。

社労士試験の学習量はハンパじゃないので、学習する尻から覚えた知識が抜け落ち、なかなか自分のものになりません。だらだら月日をかければ身に付くというものでは絶対ありません。社労士試験は「集中力が持続する学習期間で合格しないとかなり厳しい」というのが実感です。(※あくまでニチェの経験と感想です)

2回目は一回目の受験の手応えから10月から再始動しました。一回目の失敗と経験で学んだことを糧にもう一度独学で進めましたが結果は敗戦。当時、会社の仕事も激務で且つ結婚準備などで時間が調整できず中途半端な受験となってしまったからです。計画を立てるだけではなく、それを実行・実践する行動力と継続する集中力がとても重要です。計画段階でもこの気持ちを切らさないような計画を立てたほうがうまくいくと思います。

提案その2. 受験計画にあわせてテキストを絞る
さて次はテキストです。評判の良いものは過去の記事で紹介済みですが、ここでの提案は中身ではなく、その“量”についてです。紹介した市販テキストには何冊もシリーズで販売されているものがあり、沢山買いそろえると合格するような気になります。しかし手を広げすぎて消化しきれないと身に付く知識も浅くなり、次の試験も、またその次の試験も同じことを繰り返すことになりませんか?

試験までの期間がどうみても短い場合は、1から10までの教本シリーズを駆け足で学習するよりも、基本書1冊を徹底マスターして挑むことを、管理人はお勧めします。あとは過去問をできるだけ解けばよいでしょう。

そうすることで学習計画にメリハリが生まれますし、たとえ1回目の試験に失敗しても、足りない情報部分が見えると思います。次回はその部分を上乗せすれば補完できます。部分的にでも通信・通学講座のカリキュラムを取り入れるなども変化が付いてよいと思いますので、自分にとって必要なものは取り入れてみましょう。

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独学で社労士試験に臨む前のまとめ

「社労士は独学で合格出来る」と、合格者が立ち上げたサイトも幾つかあります。でもそれは一握り人の話で、いとも短期間で簡単に合格したように見えても、合格するために払った努力は想像以上のものだと思います。そこには能力や学習時間だけでなく、それを上回る気力・集中力・信念もあるのではないでしょうか。

つまり独学で合格する人とはそういう人です。決してだれでも真似できるというものではないことを理解して、悔いのない挑戦をしてください。

独学は費用が安く済むことが一番のメリットですが、市販のテキストを何冊も買ったり、合わなくなって別のものに買い直したりすれば結構な出費になってしまいます。それを合格するまで繰り返してたら、かかる時間と出費は膨大です。独学はちょっと…と感じた人には、やはり通信講座をお勧めします。時間とコスト、そして結果を考えればしっかりと学べる環境を作ったほうが早道だと思います。

独学のメリット・デメリットをご自身で吟味して社労士合格に向けて挑戦してください。

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